もうすぐ夏も終わりです。蒸し暑い気候にさよならして、これから涼しくなっていくと思えばうれしいですが、夏が終わってしまうのはやはり少し寂しいですね。夏の空といえば雷。さっきまで晴れていたのに、いきなり空が暗くなって雷が・・・!なんてこともありますよね。実は、1年の中で落雷の被害が一番多いのが8月なんです。
雷は、大気中で大量の正負の電荷分離が起こり、放電する現象です。放電する際に発生する音が雷鳴で、光が電光です。雷を発生させる電荷の分離は、雲の中で「あられ」と氷晶(小さい氷のつぶ)の衝突により起こると考えられています。湿った空気が激しく上昇して上空の低い温度の層に達すると「あられ」や氷晶が多量に発生し、雷雲となります。
気象庁の調査によると、2005~2011年の7年間に報告のあった落雷害の数は932件。この落雷害のうち、約30%(282件)が8月に集中しています。また、発生地域の特徴を見ると、太平洋側で約60%、日本海側約40%が発生しています。月別に見ると、4~10月は太平洋側で多く、11~3月は日本海側で多いことがわかります。7月・8月は太平洋側での発生件数が特に多いですね。
雷は高いところに落ちる、というイメージを持っている人も多いかと思います。近くに高いものがあると、これを通って落ちる傾向がありますが、雷は雷雲の位置次第で、ところを選ばずどこにでも落ちます。さらに、海やグランド、屋外プール、砂浜などの開けた場所や、山頂や尾根などの高いところでは、人に落雷しやすくなりますのでこのような場所にいるときの雷は特に要注意です。