舞鶴赤れんがパークの建物は、その多くが、旧海軍の軍需品や水雷庫として、明治35年(1902)から明治36年(1903)に建てられたものです。これら8棟が2008年に国の重要文化財に指定され、2012年に「舞鶴赤れんがパーク」としてオープンしました。映画やドラマのロケ地として使われるノスタルジックな雰囲気の中で、海軍ゆかりの食事を楽しむことができます。
赤れんが2号棟(舞鶴市政記念館)の建物は明治35年(1902)に旧海軍兵器廠の倉庫として建設されたれんが造の倉庫で、終戦までは砲銃庫として、戦後は市役所の第二庁舎として使われました。絵画や写真などの展示や音楽の発表などに利用できる吹き抜けのれんが空間を持つホールや飲食店を備え、1994年に開設し、人々の交流の場となっています。
赤れんが3号棟(まいづる智恵蔵)の建物は明治35年(1902)に旧海軍兵器廠の倉庫として建設されたれんが造の倉庫で、終戦までは弾丸庫並小銃庫として、戦後は民間倉庫会社の倉庫として使われました。2007年に先人の智恵を継承し、智恵を育む場として、開設しました。現在では、舞鶴や海の京都エリアの土産物が並ぶ赤れんがショップのほか、旧海軍ゆかりの展示等を行っています。
赤れんが博物館は、れんがを収集・保存・展示する世界でただ1つの博物館です。館内では世界の古代文明のれんがをはじめ、各国のれんが建造物と歴史を紹介し、世界の貴重なれんがを展示しています。かつてれんが製造の主流を占めた、ホフマン窯を再現したコーナーや、れんがの積み方を学んだり、パズルを楽しんだりできるコーナーがあります。
舞鶴市には、明治34年(1901)に旧海軍舞鶴鎮守府(ちんじゅふ)が開かれたころ、海軍が建設した多くのれんが建造物が残り、100年をこえる時の流れのなかで、赤れんが建造物の美しさは深まりつづけています。
赤れんが博物館の建物は、明治36年(1903)に旧舞鶴海軍の魚雷の倉庫として建設されました。鉄骨とれんがを組み合わせた建築物としては、日本に今もある建物として最も古いものの中に入るといわれています。
舞鶴らしさの一つとなっている、れんが建造物のもつ魅力とその歴史を学んでみるのも素敵ですね。