今回は、前回に引き続き「海の京都調査隊~日本三景「天橋立」に迫る危機を調査せよ!」の様子をお届けします!
京都府北部には豊かな海があるものの、京都府は南北に長い府です。そのため、京都市をはじめとする市街地に住んでいる人々にとっては、海が物理的にも心理的にも遠い存在となっているのも事実。そこで、海と日本プロジェクトin 京都と京都市内の小学校とが連携し、海から遠いエリアに住んでいる子供達にも、自分たちの生活に海が関わっていることを“自分ごと”化し、「海洋資源の危機と未来」について学んでもらうためのイベントを実施しました。
前回、海の環境を豊かにしている「アマモ場」について学んだ子供達。お次は、海洋高校の横にある砂浜に出て、マイクロプラスチック調査を行いました。
マイクロプラスチックとは、小さなプラスチックの粒子であり、もともと小さなプラスチック粒子だったものだけでなく、大きなプラスチックが海の中や砂浜で、紫外線を浴びて劣化して細かくなりマイクロプラスチックに変化したものも含まれています。これらのプラスチックはかなり小さいため、海に流れ込んでしまったマイクロプラスチックの回収は非常に困難。現在、海に流入するプラスチックの量は、年間におよそ800万トンと言われており、このままでは海中のマイクロプラスチックが増え続けていってしまいます。
このようにして増え続けるマイクロプラスチックは海の生き物に悪影響を与えることが懸念されています。そんなマイクロプラスチックを砂浜に出て探してみたところ、思ったよりたくさん見つかりました!
パッと見綺麗な砂浜でも、たくさんのマイクロプラスチックが落ちていることを知って驚く子供達。身近に海洋ゴミ問題を感じられる貴重な機会となりました。
たくさん海の環境について学んだ後は、いよいよ最後のイベント。子供達オリジナルのフードメニューの開発です!
メニューのお題は、低利用魚を使ったオリジナルハンバーガー!
低利用魚とは、地域の食文化や安定した漁獲が見込めないなど様々な理由で、あまり一般的には流通しない魚のこと。みなさんもサメやエソはあまり食べたことがないのではないでしょうか?
どんなメニューができるのかな?と思っていたら、完成したのは「サメとミカンのミンチバーガー」や「タイとエソのボスバーガー」など、個性豊かなメニューたち。子供達ならではの斬新な発想が光りました。
サメのように、普段あまり食卓に並ぶことがない食材を、自分で考えその場で調理・実食することで、海洋資源を余さず活用することの大切さを学ぶことができた貴重な機会となりました。
イベントを通じて、様々な方面から海についての学びを深めた子供達。最初はなんとなく遠い存在だった海が、自分の生活と強く結びついていることを実感できた2日間でした!
イベント名 | 海の京都調査隊~日本三景「天橋立」に迫る危機を調査せよ!~ |
参加人数 | 16名(4年生~6年生) |
日程 | 2020年10月23日(金)/2020年10月31日(土) |
場所 | 京都文教短期大学付属小学校(京都市) 京都府立海洋高等学校(宮津市) |
主催 | 海と日本プロジェクトin京都実行委員会 |