今回は10月末に開催されたイベント「海の京都調査隊~日本三景「天橋立」に迫る危機を調査せよ!」の様子をお届けします!
京都府北部には豊かな海があるものの、京都府は南北に長い府です。そのため、京都市をはじめとする市街地に住んでいる人々にとっては、海が物理的にも心理的にも遠い存在となっているのも事実。そこで、海と日本プロジェクトin 京都と京都市内の小学校とが連携し、海から遠いエリアに住んでいる子供達にも、自分たちの生活に海が関わっていることを“自分ごと”化し、「海洋資源の危機と未来」について学んでもらうためのイベントを実施しました。
日本三景・天橋立は京都府北部にある宮津湾と阿蘇海の間にある砂嘴(さし)のこと。全長は約3.6km、白い砂に青い松が生い茂る道になっています。その美しい景観から、日本三景の一つとして全国有数の景勝地となっていますが、その美しい景観が注目されている一方で、その独特の地形によって海水の流れが悪くなっており、水質の悪化や悪臭、生息する魚の減少などの問題が発生しているのです。
今回のイベントでは、京都府立海洋高校のみなさんの協力の下、これらの問題に対して子どもたちが自ら調査・発信し、海の環境を守ることへの大切さを学びました。
まず子供たちが調査したのは、「アマモ場」。アマモとは、海草の一種で、海の環境保全に役立つとされています。アマモが群生するアマモ場は潮の流れを和らげ、外敵からの隠れ場ともなるため、様々な生き物の生息場所や産卵場所となっています。また、天橋立の水質悪化の原因ともなっている水中の窒素やリンなどを吸収し、水質浄化の面でも役立っている可能性があるのだとか。
京都府立海洋高校は、このアマモがたくさん生えている「アマモ場」についての研究を普段から行なっているため、子供達にレクチャーしてくれる高校生のお兄さん・お姉さんはアマモについてのプロ!アマモがどのように環境保全に役立っているのか、
高校生たちが自らの潜水技術を活かしアマモ場に集まる魚たちに餌をやる様子を見て子供達は大興奮!アマモ場が魚たちにとっての憩いの場であるということを実際に目で見て体感できた貴重な機会でした。
アマモの調査以外にも海の京都調査隊の活動はまだまだ続きます!が、長くなるので続きは次の記事でご紹介します。
次回は子供達が考案したユニークな料理が炸裂!お楽しみに!
イベント名 | 海の京都調査隊~日本三景「天橋立」に迫る危機を調査せよ!~ |
参加人数 | 16名(4年生~6年生) |
日程 | 2020年10月23日(金)/2020年10月31日(土)/2020年12月21日(月) |
場所 | 京都文教短期大学付属小学校(京都市) 京都府立海洋高等学校(宮津市) |
主催 | 海と日本プロジェクトin京都実行委員会 |