海と日本プロジェクトin京都実行委員会は、京都の海から遠い内陸部に住む子どもたちが、京都の海の恵み・豊かさを学ぶことを目的として、2022年5月21日(土)・22日(日)に「海の京都調査隊~里山とワカメから学ぶ豊かな海のヒミツ~」を開催しました。
初日は京丹後市の竹野川源流周辺で水質調査を実施、里山周辺の環境の豊かさと海へのつながりについて学びを深め、豊かな海で育ったわかめとアカモクの加工・商品化を体験しました。
翌日には琴引浜での環境調査のほか、塩江漁港でのわかめ漁と板干し体験を実施。参加した小学生は、終始真剣な表情で取り組んでいました。
最後に開催した2日間の学び発表会では、「自分たちがこれから京都の海とどのように向き合うか」をそれぞれの言葉で発表し、1人1人が地元京都の海に大きな関心を寄せている姿を見ることができました。
まず初めに京丹後市の海へつながる竹野川の上流へ歩いて約30分の源流で水質調査を行いました。事前学習で行った京都市内の白川の水質調査結果をもとに、自分たちの住んでいる環境と京丹後の川の環境を比較し、京丹後の里山の美しい環境を知るとともに里山と海とのつながりについて学びを深めました。
子どもたちは、竹野川に生息する魚など動植物に関わるクイズに対して、全員が挙手して発言の機会を求めるなど、興味津々といった様子で取り組みました。
京丹後の海で収穫した「粉わかめの瓶詰」や「茹できざみアカモク」の加工を体験しました。
参加した子どもたちはパリパリになったわかめを試食したり香りをかいだり、糸を引くアカモクを初めて見たりと、貴重な体験を通して、地元京都の海の恵みを一生懸命に学んでいる様子でした。
2日目最初は、鳴き砂の浜としても有名な「琴引浜」で鳴き砂が鳴る秘密や、砂浜にいる微小貝や海の生き物について学びました。豊かな自然の中にあるこの浜も、地元の人たちの保全活動によって守られています。子どもたちは積極的に琴引浜の環境保護の在り方を学ぶとともに、「海を守ること」に自ら取り組む姿勢を見せてくれました。
京丹後のわかめ漁は機械を使わない水視漁法で行われています。利き手にわかめを刈り取る鎌を持ち、逆の手に船を操る櫂を、そして頭と口で固定した箱メガネを使って漁をします。
子どもたちは、昔からの伝統漁法を船の上から見学し、実際に使っている漁具に触ったり動かしたりしてイメージを働かせていました。
その後、採れたてのわかめの板干し体験を実施するとともに、採れたばかりのわかめを試食するなど、京丹後地域の特産物に関する知識を深めました。
最後は、この2日間を振り返り、みんなに知って欲しい事、豊かな海を守るためにできる事をキーワードにして、グループごとに発表しました。
参加した子どもたちからは、「家に帰ってもっとわかめのことを調べてみたい。」、「琴引浜の砂浜は音が鳴ることに驚いた。」、「わかめ漁で箱メガネを咥えてわかめを採っていたことに驚いた。」「プラスチックは生活に必要だけど、海に捨てるのはダメ。」、「初めて食べたアカモクが美味しかった。」など、様々な感想が寄せられました。子どもたちは、今回のイベントを通して、京都の海に関する学びを深めるとともに、自らの日常が「海」に関わっていることを感じているようでした。
イベント名 | 「海の京都調査隊」~里山とワカメから学ぶ豊かな海のヒミツ ~ |
参加人数 | 小学校5~6年生 19名 |
日程 | 2022年5月21日(土)~22日(日) |
場所 | 京都府京丹後市 |
主催 | 海と日本プロジェクトin京都実行委員会 |
協力 | 京都文教短期大学付属小学校、塩江海産、ニュー丸田荘 |