海に面した京都府北部には、舞鶴市や宮津市など海と深いかかわりを持つ街がたくさんあります。その京都府北部の街をつないでいるのが京都丹後鉄道、通称「丹鉄」です。今回はこの丹鉄に乗り、車窓にひろがる海の風景と列車旅の魅力に迫ります。
京丹波から京丹後地域の重要な公共交通機関である丹鉄。宮津を起点に、福知山、西舞鶴、豊橋へのびる3つの路線があります。地元の足であるとともに、海岸沿いを走る区間も多いことから、丹後地方を訪れる観光客にとっても魅力ある列車。海岸沿いの松をイメージして「丹後くろまつ号」「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」と名づけられた観光列車も走っています。番組は、西舞鶴駅を出る予約制の「丹後あかまつ号」に乗せていただきました。
アテンダントの寺内さんは、乗務を始めて2年目。旅行で訪れた丹後の海と丹鉄の魅力に惹かれて、アテンダントを志したそうです。「乗って楽しかった。またあなたに会いにくるね」と言われるのが、何よりのやり甲斐と、笑顔をのぞかせます。
西舞鶴駅を出たあかまつ号は、やがて由良川の鉄橋にさしかかります。鉄橋を渡る間は、まさに海上に浮かびながら進む感覚。車内一面に海の色がひろがります。「この海の色をぜひご覧いただきたい。そして、風景を楽しみながらおいしい海の幸も味わってほしい」と、寺内さんは話します。由良川を渡り、丹後由良駅では30分ほど停車。駅から数分のところには、海水を利用した足湯もあります。
再び走り出したあかまつ号は、奈具海岸に到着。眼前に迫る美しい海岸線を楽しめるよう、列車はここで数分間停車します。観光列車ならではのサービスですね。
「地元の足として、何よりも安全が第一」と話す寺内さん。その一方で、美しい海の風景を車窓から楽しめる観光列車としての魅力にもあふれているのが丹鉄です。沿線の人口減少や自家用車の利用に押されて廃線となる地方鉄道が多い中、丹鉄は丹後の海と地元の支援をバックに走り続けます。
この内容は、12月25日(月)にKBS京都「おやかまっさん」(11:00~11:55)で放送されました。
後日YouTubeにもアップ予定ですのでお楽しみに!