みなさんおなじみの家庭の味の一つ・肉じゃがですが、その肉じゃがは舞鶴発祥の料理とされています。(広島の呉が発祥とする説もあります。)
今は家庭の味となっている肉じゃがですが、その誕生には海軍が深く関わっています。肉じゃがはどのようにして誕生したのでしょうか?
肉じゃがの誕生には、東郷平八郎が大きく関わっているとされています。東郷平八郎といえば、かつて世界最強と言われていたロシアのバルチック艦隊を破った人物として有名な軍人ですよね。いったいどこから肉じゃがが出てきたのでしょうか?
1901年(明治34年)10月1日、日本海側唯一の鎮守府である舞鶴鎮守府が開庁しました。その初代司令長官に任命されたのが、当時海軍中将であった東郷平八郎です。イギリスへの留学経験があった彼は、留学時に食べたビーフシチューが大好物だったそうです。舞鶴に赴任後、料理長にビーフシチューを再現するように命じましたが、当時の日本でビーフシチューの材料である赤ワインやバターは簡単には手に入りませんでした。そこで当時手に入る調味料などを駆使して作られたのが肉じゃがだと言われています。
なんだか全然違う食べ物になっていますが、肉じゃがは肉じゃがでおいしいので良かったですね。
そんな感じで誕生したとされる肉じゃがですが、おいしいだけではなく健康面にも効果を発揮しました。当時は長期の航海中にビタミン不足になり脚気や壊血病になってしまう水兵が多かったそうですが、栄養価の高い肉じゃがが登場したことによりそれらが改善されました。偶然とはいえ「ビーフシチュー食べたい」がこんな効果を生んだなんてすごいですよね。
軍港としても栄えた舞鶴。現在も海上自衛隊地方総監部が置かれ、海上自衛隊の艦艇・施設・部隊のオリジナルカレーのレシピを使用したカレーを食べることができます。ぜひ舞鶴のご当地グルメを楽しんでくださいね!