海沿いに「舟屋」と呼ばれる伝統家屋が建ち並ぶ景観から「奇跡の村」と呼ばれる伊根町。舟屋の1階部分は漁船のガレージ、2階は物置や居住空間になっていて、海に近い人の生活があるまちです。
江戸中期頃にはすでに存在し、現在も約230軒の舟屋が建ち並んでいますが地元の方々によると、このまちも少子高齢化の影響で漁の後継者不足に悩まされているそうです。舟屋の景観は、漁業があってこそのもの。他地域からの漁師志望者を受け入れる態勢づくりが課題で、その取り組みは若者向けの独身寮や住居の用意など、少しずつ進んでいるそうです。
海と寄り添う暮らしを続けるためには、漁民の暮らしの糧であるクリーンで豊かな海を守っていかなければなりません。伊根町の人々のお話からは、このまちと文化を育んでくれた海への愛情が滲みます。
(この内容は、2017年9月20日(水)にKBS京都「おやかまっさん」で放送されました。)