いよいよ6月も終わりに近づき、7月がやってきます。7月の頭といえば半夏生。関西を中心に京都の一部地域でも、半夏生にタコを食べるという風習がありますが、なぜタコを食べるのか、みなさんご存知ですか?
半夏生にタコを食べるという風習はあるものの、「半夏生って何?」「そもそもなんて読むの?」と思われる方も少なくはないかもしれません。
半夏生は「はんげしょう」と読み、季節の移り変わりを表す雑節のひとつです。夏至から11日目頃のことを言い、今の暦では大体7月2日前後が半夏生となります。なんと半夏生の間は天から毒が降るとされていたそうで、昔はこの期間までに田植えを終わらせておく必要があったそうです。半夏生は農家にとって大切な節目の日とされていたんですね。
半夏生が農作業にとって大切な日ということはわかりましたが、一体なぜタコを食べるのでしょうか?農作業とタコ、全く関係ないように思えますね。ではタコの足を想像してみてください。タコの足は8本あって、吸盤がたくさんついています。そのため、田植え後の稲がしっかり根付いて離れないよう、にという願いを込めて、この季節の旬であるタコを食べたのだとか。確かにタコの足のような根っこならしっかりと根付いで強い稲が育ちそうな気がしますね。
また、食べる物は違っても半夏生に関する風習は各地に残っているようで、タコではなくサバやうどん、芋汁などを食べる地域もあるそうです。
毎年7月2日頃とされる半夏生ですが、今年は7月1日だそうです。今までこの風習を知らなかった!という方も、せっかくなのでタコを食べてみてはいかがでしょうか。タコは栄養豊富な食材で疲労回復などの効果もあるので、これからやってくる夏本番に向けてしっかり根を張って過ごせるようになるかもしれません。