京都の海には鳴き砂で有名な海水浴場がふたつあります。それが、京丹後にある琴引浜遊海水浴場と琴引浜掛津海水浴場です。
ところで砂が鳴くってどういう事でしょう。砂浜にいると聞こえてくる音のことでしょうか?
どうしたら鳴くのか? なぜ鳴くのか? どんな音で鳴くのか?知りたいですよね。自分の耳で確かめたいですよね。
今年の夏は、鳴き砂を求めて琴引浜は行ってみるのはいかがでしょうか?
鳴き砂とは、砂浜の砂が擦れて音が聞こえる現象のことですが、どこの砂浜でも起きる現象ではなく現在では限られたの砂浜のみで見られる現象です。
京都の海では琴引浜にみられる現象で、この鳴き砂を体験するために訪れる方も多いといいます。
砂を鳴かせるためには砂浜をただ歩くだけではなく、砂が擦れるように踏み歩かなければなりません。そうすると「キュッキュッ」と音が鳴ります。もちろん手で砂浜の表面を掃くように擦っても鳴らすことができるようです。小鉢に砂を入れてすりこ木のような棒で強くついても音を出せるようですので試してみてください。ただし砂が乾いていないと音は出ないです。
鳴き砂についてもっと詳しく知りたい方は、琴引浜鳴き砂文化館へ。
琴引浜鳴き砂文化館
京都府京丹後市網野町掛津1250
鳴き砂がみられる砂浜では透明な小さな粒である「石英」と呼ばれる粒が多く含まれていて、この粒が外から力が加わることによって一団で振動することで鳴ると言われています。
「石英」を多く含む花崗岩が長い年月をかけて風化し、砂粒になり、海に運ばれて行き、やがて波によって打ち上げられ白い砂浜が出来上がります。その砂浜が鳴き砂となったのです。大昔は多くの砂浜で鳴き砂がみられたようですが、人々の生活環境の変化にともない、海が汚れたり砂浜が汚れたりする過程で、残念ながら砂は鳴かなくなったという事です。
音を鳴らしている石英粒の表面が少しでも汚れてしまうと音が出なくなるようです。きれいな海水で何度も洗われ汚れが取れればまた音が戻るといいますが、わたしたちが海をにきれいにしなければ、こんなすばらしい鳴き砂を未来に残せないかもしれません。ゴミは持ち帰り、砂浜に食べ残しや飲み残しを捨てないようにしましょう。