「ズワイガニ解禁日」のニュースが、38年ぶりのタイガース日本一が重なった影響で、かき消されるのではないかと心配していましたが、その必要はなかったようです。やっぱり冬の味覚の王者。各地のカニ漁や初競り、水揚げ量などが取り上げられ、その様子は活気に満ち溢れていました。
さて、京都府でも京丹後市と舞鶴市の3漁港のカニ漁が解禁され、舞鶴市場の初競り最高額は1箱5匹26万円だったそうです。
今後は、各地の飲食店や宿泊施設でのアフターコロナの需要回復に伴って、大いに盛り上がっていくのだろうと期待しています。
今年こそはブランドガニをと考えている皆さん。とりあえず気軽にカニ気分が味わえるコッペガ二(ズワイガニメス)を試してみるのはいかがですか?
今回はコッペガニの情報をご紹介します。
ズワイガニが地方によっていろいろな名前で呼ばれていることを今まで紹介してきましたが、ズワイガニのメスについても同様呼び名があって、これも地方により「セコガニ」「香箱ガニ」「コッペガニ」などと呼ばれます。京丹後地方では「コッペガニ」「コッペ」と呼ばれています。
この時期には京都市内のスーパーでも取り扱いがありますので、鮮魚コーナーを覗いてみてください。値段もズワイガニのようにビックリするような価格ではなく、ちょっと買ってみようかと思えるくらいの価格で売られています。
大きさは、オスのズワイガニと比べて半分くらいの小ぶりのカニです。「コッペガニ」はハサミやあしがあまり大きくなくて食べられる「身」は少ないのですが、小さいからこそ盛り付けるのが簡単、手軽にカニ気分を味わうことができ、食卓も一気に華やかになりますよ。
そしてなんといっても、コッペガニでしか味わえないのが「外子」と「内子」です。「外子」とはふんどしと呼ばれる腹部にあって赤黒い色をしていてぷちぷちした歯ざわりが特徴の卵です。「内子」は甲羅の中にある卵巣で、きれいなオレンジ色をしています。ねっとりとした食感が独特で、カニみそとの相性も抜群で美味しくいただくことができます。
コッペガニは小さいので、ボイルしていないカニを買ってきて自分で茹でることでさらにカニを楽しむことができます。
茹でるのはとても簡単。水を海水くらいの塩分濃度(3.4%)にして15分程度沸騰させます。※スーパーでは水から茹でると書いてありました。
腹を上にして茹でましょう。茹であがるときれいなオレンジ色になりました。ふんどしを外し、外子を取って、足を付け根から外し・・・・・オスのさばき方を参考に。
小さいカニなので、身の少ないあしで出汁をとってご飯を炊き、そのご飯に内子、外子、みそと身をすべて混ぜて食べることもできます。
京都府北部でのコッペガニ漁は年末までですので、市場に並ぶのも限られているかもしれませんが、これから年末にかけて、いろいろ試していただければと思います。