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「吉原の万灯籠」~海神への祈りを水上に浮かぶ炎に託して~

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京都市内で五山の送り火が灯る毎年8月16日の夜、舞鶴湾でも火に祈りを込めた伝統行事「吉原(よしわら)の万灯籠(まんどろ)」が行われます。「吉原の万灯籠」とは、どのような行事なのでしょうか?

次代へ継承したい、300年の歴史を誇る伝統行事

  1. 長い竹に細工してつくる万灯籠
  2. 竹は縄でしっかりと固定します
  3. 祭への想いを語る、吉原万灯籠保存会会長の志賀慶介さん

京都府北部に位置する舞鶴湾は、古くから海の交通の要所として栄え、日本でも有数の漁場として地域に海の恩恵をもたらしてきました。吉原(よしわら)もまた、舞鶴湾の恵みとともにある地域です。

今から300年ほど前、舞鶴湾にクラゲが大量発生して漁ができなくなった際、吉原の漁師たちは魚の型をした高さ約18mの竹でつくった舟型の万灯籠(まんどろ)を水中に立てて回し、海神の怒りを静めようとしました。
これが、毎年8月16日の夜に行われる大漁祈願のお祭り「吉原の万灯籠」の起源。京都府無形文化財にも指定されています。「地元民の気持ちがひとつになる行事」と話すのは、吉原万灯籠保存会の会長、志賀慶介さん。未来へも継承したいと、子どもたちに願いを託します。

神火は町を駆け抜けて、やがて水上に浮かぶ

  1. 地元・愛宕神社の神火を松明に宿して
  2. 町を走り抜けた炎がいざ水辺へ
  3. 掛け声とともに持ち上げられる万灯籠

午後7時。地元の神社から授かった神火を、青年たちが松明に点火。万灯籠が待つ伊佐津川(いさづがわ)まで、火を絶やさないよう町中を走ります。
川に到着するといよいよ万灯籠に火が灯り、勇ましい掛け声とともに一斉に持ち上げられます。水上に立つ万灯籠と闇に揺らめく炎は、勇壮かつ幻想的な光景です。

吉原の漁師たちにとって、海は人生の一部。彼らは古くから海に生かされてきたと感じています。これからも共存していくために、美しい海を保っていきたいと強く願っているのです。

 

人と海の共存関係に、改めて向き合う

  1. 海に生かされてきた吉原だから

地元を離れて他の街に暮らしていても、この時期は帰省して祭りに参加する人が多いといいます。「吉原の万灯籠」は伝統行事であるとともに、地域の人々にとっては、身近な海と改めて向き合い、感謝する大切な機会なのかもしれません。

この内容は、8月31日(木)にKBS京都「おやかまっさん」(10:30~11:55)で放送されました。
後日YouTubeにもアップ予定ですのでお楽しみに!

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